ロマンシングサガ2攻略の詩|ロマサガ2攻略

関連商品

 物語となる世界にはひとつの伝説があった。かつて世界にモンスターがあふれ国々が分かれて争っていた時代、戦乱を収め、モンスターを討伐した七人の英雄がいた。人々はそれを「七英雄」と呼び、伝説として伝えた。七英雄によって平和な時代が訪れてから、人々は平和な時代を送っていたが、何百年もの年月が流れると、国々はふたたび分かれて争うようになった。そして、世の中が乱れるたびに、人々は七英雄の再来を願ったのである。
 この世界に、バレンヌ帝国という、かつては南北バレンヌの広大な領土を保有していた帝国があった。帝国歴1000年の時代、バレンヌ帝国は数十年の衰退期にさしかかり、南バレンヌとヴィクトール運河を失って、北バレンヌの帝都アバロンと港町ソーモンの周辺を統治するだけの小国になっていた。そんななか、武勇の誉れ高い皇帝レオンの時代、レオンは皇太子ヴィクトールと第二皇子ジェラールを引き連れ、北バレンヌ各地に出没していたモンスターを討伐していた。アバロン近郊の洞窟(封印の洞窟)にモンスターが出没するという事態に、皇太子ヴィクトールにアバロンの留守を任せ、第二皇子ジェラール、ベア、テレーズ、ヘクター、ジェイムズの家臣とともに、討伐に向かったのである。ロマサガ2の物語はここからはじまる。

北バレンヌ攻略

 封印の洞窟より帰還すると、レオンは帝国領の港町・ソーモンを支配するクジンシーへの対応に頭を悩ませる。クジンシーこそ、伝説にうたわれた七英雄のひとりだったからである。しかし、何百年かぶりに現れたクジンシーは、その配下にモンスターを引き連れソーモンを牛耳るようになっていた。レオンは、重要拠点であるソーモンをクジンシーが七英雄とは思えぬ横暴で奪い取ったことを苦々しく思いつつも、クジンシーの七英雄としての実力と名声を考えれば、討伐することは容易ではなく、また、クジンシーもモンスターを使ってこれ以上の暴挙に出るとは考えなかった。そんなレオンのもとに占い師のオアイーブが現れ、クジンシーが帝国の脅威になることを進言したが、レオンは事実上クジンシーの行動を黙認したのであった。
 アバロンでは、皇太子のヴィクトールは勇猛な皇子として父の跡を継ぐと考えられており、国民にも慕われているようであった。それに対して、第二皇子ジェラールは文弱で、内政方面にはある程度の才能を発揮するものの、父や兄のような勇猛さとはほど遠い人物であった。しかし、ジェラールも子供や女性にはひそかな人気がある皇子であった。
 レオンが次に向かったのは、これもアバロン近郊に棲み着いたウォッチマンと呼ばれるモンスターの巣であった。バレンヌ帝国の支配力は、領内にモンスターが棲み着くほどにまで衰えていたのである。ここでも、皇帝レオンを先頭にウォッチマンを討伐することに成功したのである。

ヴィクトールの死

 アバロンに帰還すると、外壁の前には兵士が倒れ、アバロンの留守を任せたヴィクトールもひどく傷つき倒れていた。虫の息のヴィクトールは、父のレオンに対してクジンシーが現れたことを告げる。クジンシーはソーモンだけでは飽き足らず、アバロンをも求めて皇帝レオンと雌雄を決しに現れたのであった。ヴィクトールは父の代理として戦う。必殺技である流し切りをたたき込むが、クジンシーにはまるで効かない。そしてクジンシーの必殺技「ライフスティール」によって一瞬にして生命力の全てを奪い取られ、敗れたのである(「流し斬りが完全にはいったのに……」)
 レオンは息子を討ち取られた怒りに打ち震えながら、城下に残っていたオアイーブを呼び、クジンシーへの対抗策を考える。そして、新たに皇太子となったジェラールを引き連れてソーモンへと向かうのであった。ソーモンはモンスターが徘徊する不気味な町と化していた。クジンシーは町で最も大きな館に居を構えている。レオン率いる帝国部隊は館を攻略し、ついにクジンシーの間までたどり着く。息子の仇討ちのために奮戦するレオンの前に、さしものクジンシーもたじろぐが、レオンもまたソウルスティールの前に倒れてしまう。
 アバロンに撤退した瀕死のレオンの寝所にジェラールは呼ばれ、次代皇帝として後事を託される。そしてジェラールに、クジンシーのソウルスティールは命を引き替えにして見切ったこと、オアイーブより教わった「伝承法」によってレオンの経験は次の皇帝に引き継がれることを告げる。ジェラールがうなずくとレオンは力尽きるのであった。

ジェラールの即位

 レオンの逝去によって動揺する帝都アバロン。その動乱を突いて、ゴブリンが攻めてくる。アバロン市内にまで侵入したゴブリンに対して、新帝ジェラールは出陣する。だが、レオンが招集した傭兵部隊であるヘクターは、レオン亡き今、ジェラールには従えないと出陣を拒否する。アバロン市街に出陣するジェラール、市民が家の扉を閉ざし、戒厳状態のアバロンではゴブリンが徘徊している。新帝ジェラールはゴブリンを討伐し、アバロンに平穏を取り戻すのであった。
 ゴブリン討伐後、ヘクターを中心として構成される傭兵部隊は、ジェラールへの非協力的な態度を謝罪し、改めて帝国の旗下で忠誠を誓う。ここに新帝ジェラールはバレンヌ帝国をまとめて、父と兄の仇を討つべく出陣を検討する。しかし、北バレンヌにはモンスターの巣があり、後方の安全を確保することが重要であった。ジェラールはソーモン出陣の前にモンスターの巣を叩くことにする。
 モンスターの巣を討伐し、後顧の憂いを絶ったジェラール。ついにクジンシーが勢力を伸ばすソーモンを奪回すべく出陣する。父レオンがそうしたようにソーモンの館を進み、クジンシーの間へとたどり着く。クジンシーは父の仇を討とうとする若きジェラールを見下ろす。必殺技であるソウルスティールを打ち破られない限りは、七英雄である自分が敗れることはない。そして、数百年以上も生き続けるクジンシーの技の前には、たかだか数十年しか生きられない人間の、まして若きジェラールなどは恐るるに足らないのであった。クジンシーはまるで遊ぶかのようにジェラールと戦う。ジェラールの実力を受け流しつつも、徐々に押されてゆく。そろそろ潮時と見たクジンシーは遊びを終わらせるべくソウルスティールを放つのであった。そして、ジェラールは伝承法により受け継いだ父の知識と経験によってソウルスティールを見事にかわした。驚愕するクジンシーも、幾度となくソウルスティールを放つが、もはやことごとくかわされるばかりであった。やがてジェラールとその部下たちの攻撃によってクジンシーの体力が尽きた。ついに倒れる伝説の七英雄。しかし、その最期には不吉な言葉を残していったのだ。力を取り戻したのちに復活すると。(ロマサガ2(ロマンシングサガ2)攻略>北バレンヌの攻略・平定)

南バレンヌ攻略

 ??1年後。北バレンヌは平定された。新帝ジェラールは奪回されたソーモンの平定に1年間を費やして、国の固めに入った。かつて全盛期であった頃は南北バレンヌ全域をおおっていたバレンヌ帝国もソーモンを奪回されてからは税収も落ち込み、国庫も非常に厳しい状況だったのである。かつての栄華を取り戻して、帝国を安定させるためには、まず南バレンヌを奪回しなければならない。とりわけ、ロンギット海への海上交通や交易の要衝であるヴィクトール運河は、まだ帝国に力が残っていた頃に建設したものだったが、その後、帝国が衰えるとすぐに失陥して貿易も行えなくなってしまったのは帝国にとって致命的な痛手だった。また、港町ソーモンを取り戻してから海の向こうのカンバーランド王国からやって来た使節は、皇帝と国王の会見を望んでいた。カンバーランドとの関係は平穏ではあるものの、帝国が没落した今、油断はできない状況であった。このように、バレンヌ帝国は北バレンヌ一帯の領土を持つだけの内陸国であって、海上の利権をまったくといっていいほど失っていたのである。
 即位から1年が経ったころ、そろそろ威厳もそなえつつあった若き皇帝ジェラールは、南バレンヌへの再進出をはかることを決めた。ヴィクトール運河の失陥から数十年後のことである。アバロンではヴィクトール運河を掘った若い技師が、高齢だがわずかに生き残っているだけとなっている時代だった。運河はモンスターによって占拠され、要塞が築かれており、モンスターに協力的でない人間は利用できない状況だった。ジェラールは全盛期の頃のバレンヌ帝国の繁栄をふたたび取り戻すためには、各地にあらわれたクジンシーの仲間・七英雄を降し、各地に平和をもたらさなければならないと考えていたのである。

龍の穴

 帝国が北方へ後退した後の南バレンヌは、龍の穴とよばれる格闘集団による自治がなされていた。この地域には大きな町はなく、のどかなニーベルの町があるだけであったから、モンスターに対抗するには義侠の集団が必要不可欠だったのである。ヴィクトール運河を失陥して久しく、運河がモンスターに占拠されている今、ニーベル町民の尊敬を集めている龍の穴を敵に回すのは考えられず、まずは龍の穴の頭目と交渉に向かうことが先決であった。
 龍の穴では、かならずしも皇帝を好意的に迎えようという雰囲気ではなかったが、決して国家という大きな勢力に手向かうのではなく、できることならば協力的でありたいという気運があった。というのも、最近、南バレンヌでも出没していたモンスターの巣には、格闘家にとっては戦いにくい相手であるゼラチナスマターが巣食っていたのである。しかし、龍の穴としては帝国の協力を仰ぐとしても、龍の穴としてのメンツも保たなければならなかった。帝国はこれを飲みさえすれば、龍の穴は帝国の勢力拡大を妨害することはないし、むしろ帝国という大きな傘の下に入ることは歓迎したいとも考えていた。ジェラールは見事にゼラチナスマターを倒し、洞窟の奥に潜んでいるモンスターは龍の穴に任せることによって龍の穴のメンツを保つことに成功した。もとより帝国に抵抗するほどの力を持たず、その傘下に入ることを希望していた龍の穴を味方に付けることによって、南バレンヌの足がかりができたのである。